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サトウトクヤのブログ~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~

アレクサンダー・テクニークとトランペットについて書いてあるブログ。

なんでも相談室2【感想2】「音が飛ばない」→「響きが増え音が飛ぶように」

第二回、金管なんでも相談室を開催しました。

よく見ると相談会だったり相談室だったり・・・少人数なので相談室の方がしっくりきますね(笑)

 

今回は4名の方にご参加頂きました。

その様子をシェアしたいとおもいます。

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tokuya-tp.hatenablog.com

  目次

 

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Uさん、曲を吹いていると息が続かなくなる

体力が無い、休符が無いと大変と事前にメールで伺っていました。

 

お話を聞くと1人とか自分のペースでなら吹けるけど、合奏だと大変になる、との事。吹奏楽で練習中の楽譜を持参されて、気になるところを実際に吹いてもらう事に。

 

「前半(Aメロ、Bメロ、サビ、Cメロ)辺りを続けて吹くと大サビで大変になる。」

ただ、その大サビの部分(楽譜2ページ目)を忘れてしまったので、その前まででどこか無理してないか見る事に。

 

実際に吹いて頂くと、この吹き方なら変にバテに繋がるような印象はありませんでした。息も吐けていてブレスも取れていたので気になるところはありませんでした。

 

 

「合奏だと、この曲以外にもたくさん吹くので大変になるんです。」との事。なのでもう少し続けて吹いてもらう事に。

 

すると少し音質が変わり、こもったような音色になりました。それと同時にブレスに違和感が。気になったので呼吸について質問してみると「吹く際にお腹を使おうと意識している」どの辺りかと聞くと「みぞおち辺り」と意外な答え。

 

一般的な指導を受けた吹奏楽部の人は腹筋(おへそ周り)を意識するのが一般的ですが、吹ける人はみぞおちを意識している人が多いです。なぜみぞおちを意識していたのか聴くのを忘れたのですが、着眼点は良いと思います。

 

ただ少し使い方が気になったので次のアドバイスをして吹いてもらいました。

 

 

必要な筋肉を思い出し、身体全部で吹く

「背筋やわき腹の腹筋が息を前に押しやる様にみぞおちに向けて吹く」と思いながら吹いてもらいました。

 

また、ブレスを取る時に「息が頭の後ろの方、背中、腰と巡ってみぞおちに向かって吹く」と息の流れをイメージしてもらいながらも吹いてもらいました。意識が部分に向いているのでなるべく全体に向くよう意識してもらいます。

 

 

すると中低音のハリが増え音がハッキリしてきました。

フレーズの間の短い休符でのブレスもさっきより深く吸えるように。サビ前のクレッシェンドの幅もかなり大きくなり、より効果的に

 

他の方に聞いても「音の密度が増したと感じました」

音量が増えた様にも感じましたが、音がギュっと圧縮されましたね。

 

 

吹いてみてどうだったか質問してみると

「吹いてる時にこの変(胸部や首、口元)の意識が強くなってしまう事に気付きました」

「(お腹が息によって)外側に向かって押される感じがしました」

 

 

先ほどのFさんと似ているのですが、音を出す瞬間に前の方に力むクセがありました。これを続けていくと積み重なってバテに繋がるのかもしれません。でも脱力しよう、リラックスしようと思っても上手くいきません。代わりに背中を意識して、息が身体中に沁み渡る様にブレスをしてもらいました。イメージ論ですが結果的に身体に働きかけてくれます。

 

個人的な意見ですが、腹筋やみぞおち自身がギュっと収縮して息を吹くよりも、体内圧がみぞおちに向かえっているからみぞおちにグッと力が入るように感じるのかなと思っています。なので息圧によって外側に押される感じがしたのかなと推測します。

腹筋やみぞおち辺りの筋肉に力を入れているというトッププレイヤーの教則本もありますし、体内圧の他に実際そうやっているのかもしれません。

 

ここまでで20分くらい。

 

 

小さな変化、成長を丁寧に積み重ねる

何はともあれ、アドバイス前と後でその違いに気付かれたのはかなり大きな学びです。

 

こういった小さな変化に気付けるようになり、そこで初めてコツコツ積み重ねて行くとちゃんと上達していくのではないかな?と思います。がむしゃらに練習しても上達はしません。

 

レッスンでは時に大きく上達したように感じますし、実際そうだと思います。ですが、それは先生がいて本人が知らないうちに不必要な事をしなくなり、必要な事をしてもらうように誘導しているからです。

 

それを忘れて1人で練習する時に「もっともっと!」と先に進んでしまうと、我を忘れてレッスン中に学んだ事も疎かにしてしまい上手く行かない・・・なんて事になってしまいます。落ち着いて丁寧に反復練習していけばレッスンが週2でも月1でも、2カ月に1回でも上達していけると思います。

 

「何をすれば良いですか?」も必要かもしれませんがその前に「あなたは今何をしていたか気付きましたか?」

tokuya-tp.hatenablog.com

 

少し高音にもチャレンジしてみたい

リクエストがあったので少し高音を見て行きます。

 

スケールで2オクターブ吹いてもらうと上のソまではスルっと綺麗に吹けましたが、ラシドでブツブツ途切れて少し大変そう。なるべく唇を横に引くとか、押しつけないように意識されていたそうです。

 

そこで「高音に行くにつれて右側の唇にちょっと密着させて吹いてみてください。」とアドバイス

 

すると、ローCの時点でやや散っていた音がまとまり、ハイCまでスラーでスルっと吹けてしまいました。ラシドからはやや固めでしたが、密着が増えた分唇自身のハリは少し減らすとより良くなると思います。

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「押しつけるほどの意識は無かったですよね?」と確認したところ頷かれていました。

人によってマウスピースのプレスはダメだと言う人はいますが、その気持ちが強すぎると現時点で必要な密着が減ってしまう事があります。否定系より肯定系の言葉を使うといいですね。もしかすると人によっては上達するにつれて今よりプレスを弱めた方が良い人もいるかもしれませんし、さらに強めた方が良い人もいるかもしれません。

 

 

もう一度吹いてもらうと、今度はローCの響きが増え音が太くなりました。高音も太いまま上がれたのですが、少し息が失速してしまい「ソラソラ(シ)ラー」と途中音が下がってしまいました。(12番を押してるのにソが出て、2番を押しているのにラが出てしまう)

 

なのである事(秘密)をしてもらい、もう一度吹いてもらうとローCの太さはさっきと同じで、「ソラシ(ラ)シドーー」と一瞬音が下がりつつもハイCまで吹けました。さっきよりだいぶ固さは減りました。

 

仕上げに、ある事(秘密2)をしてもらい最後に吹いてもらうとローCから更に響きが増え音が前に飛び響きを保ったままハイCまでスルっと吹けました。伝えたのは吹奏楽部員ならあるあるな姿勢をになりがちだったので、それを抑制するためのアイディアです。身体全体の動きが戻ってきます。

 

ちょうど1時間くらい。

 

今までの習慣をより良い習慣に変えるには

ここまで色んなアイディアを提案してきました。

 

レッスンが進んでいくと最初に伝えたアイディアを忘れて吹いてしまう事が1,2回ほどありました。するとすぐ前の吹き方に戻ってしまいましたが、これは誰にでも起こりうる事です。1回のレッスンで全てを身につける事は難しいので少しずつ新しいアイディアを意識して吹く練習が何回も必要なんです。

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5年トランペットを吹かれているそうですが、その5年間の演奏を支えてきてくれた今までの習慣があります。人によってはクセだとか悪い習慣、力みと捉えてしまうかもしれませんが、今まで助けてくれた技術でもあります。必要以上に悪者扱いせず暖かく見守りましょう。

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その習慣はもしかするとまた必要になってくるかもしれないし、今後ずっと必要ないのかもしれません。なのでとりあえず「しばらくはお休みしてていいよ、お疲れ様」と労うくらいでちょうど良いのかも。

 

 

Uさんの感想、アンケート

大学生 女性(20代)

トランペット 楽器歴5年

大学の吹奏楽

 

普段の悩みとして「体力が無い、音がとばない、個人について具体的に教えてもらえる環境にない」等がありました。

 

今回参加して「ブレスの仕方と、マウスピースの角度などについて教わりました。マウスピースの口につける角度をだんだん変えていくだけで音を出すのが楽になるのもびっくりしました。

他の参加者の方も悩みの解決法として提案されていたのはブレスや姿勢のことだったので、楽器を吹くには全身を使う必要があるんだなと改めて感じました。

吹くときに縮こまるように力が入るくせが見つかってよかったです。」

 

普段の悩みについては「これからは力が入るくせを直して、背中まで使うブレスを無意識でも出来るようにしたいです。言われた通り意識すると全然音が違かったので、体力の面だけでなく、音色も良くなるかなと思います。」

 

「今の吹き方に悩みや違和感、疑問がある人」にトクヤさんのワークショップ、レッスンを勧めたいです。

 

サトウトクヤってどんな人でした?「よく考えてから話す方だなと思いました。物腰も柔らかくて、安心できました。」

 

これはプレスをふやしたから上が出るようになったという安易なものではなく、低音の口で高音を吹こうとしていたからバランスが取れていなかっただけなんです。少しきっかけを与えるとバランスが整うので、あとはそれの繰り返しです。

 

学校によっては講師やトレーナーの方に依頼して教えてもらうところもありますが、そうでないと悩みなども出てきますよね。参加してくださってありがとうございます。

 

 

音域や体力面についてお悩みの方が多かったですが、ほぼ同じなんですよね。ブレスが改善されれば殆どの悩みは解決出来ると思っています。ハイノートもスタミナも音色も前に飛ばすのも、無理なく吹けるようになればより良くなると思います。

 

前に縮こまるクセが分かり、それに対応するアイディアも幾つか提案させて頂いたのでぜひ肯定系で活用してみてください。部分よりも全体。

 

 

>「よく考えてから話す方」

当日、自分でも思いました(笑)やはりバレバレでしたね。

 

僕は人の良くないところに目が行き易いんです。

なので自分で「相手の悪い点を突いているのでは?」と感じてしまい、言葉を選ぶ時間が欲しくなってしまうんです。また、「一発で結果が出て欲しい」と強く思い過ぎて考える時間が長くなる場合もあります。人によって届く、受け取り易い言葉は違うのにね。

 

また、提案したアイディアを実践されていなかった場合「さっき言った事忘れてましたよね?そうではなくて(←この言い方少しトゲありそう)さっきのアイディアをもう一度意識して吹いてみてください」ってポンポン言ってしまいそうになるんです。悪意は無いのですが・・・。

 

「言われた事が出来てなかった・・・」と生徒さん落ち込むかなー、とか生徒さんのせいにしてる様で嫌だなー、なんて事も考えてしまうんですよね。なのでその度に立ち止まって「自分が伝えたい事は何だろう?やってもらいたい事を言葉にしよう」と考えてから話しています。

 

 

本当は良い所にもっと着目したいのですが・・・。まぁ良くない点は裏返せば良くなる方法を見つけられるって事になるので良いかな、と!

 

 

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