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サトウトクヤのブログ~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~

アレクサンダー・テクニークとトランペットについて書いてあるブログ。

ATと体の事WS2015 体験レッスン4「ハイトーンが苦手」重心は下げずに、息の吸い過ぎ注意。

普通のB♭管、ロータリー、コルネットの3本をご持参された参加者Aさんの体験レッスン。

(持ち替えについて見て頂きたいと事前にご連絡を頂いていましたので、2回目のレッスンでは縦と横ラッパの持ち替えについても見てみました。)

 

 

とにかくハイトーンが苦手で、五線から出ないのが悩みです。

コルネットは息が入り難い、ロータリーは音を出そうとするとすっぽ抜ける感が。楽器の構造の違いもあるんでしょうけど、それ(吹き分け)が悩み

楽器の吹き分けについては後日ブログにまとめます。

 

習っている先生に舌が持ち上がっていないと言われる。事実リップスラーが苦手ある音域から舌がこれ以上持ち上がらない時あり、なぜそうなるのか分からない。

 

舌を動かす動作と、唇を閉じる動作の使い訳が上手く出来ず、ハイノートでは舌を持ち上げると同時に唇を閉じる必要があるのに唇が開いてしまう。この2つの動作を独立して出来るようになれば上も出るのかな?と考えています。

「理系なので理論的アプローチが好き」との事で色々と仮説を立て実践されているようで素晴らしいなぁと思いました。僕自身も理系で考えて吹くタイプなので勝手に共感を覚えました(笑)

 

ちなみに、高音が出ないのに舌がこれ以上あがらない現象は息圧が足りてないからだと感じています。

その音域に必要な息が伴っていないと、いくら舌を持ち上げても音は出ないんですね。(その場でお伝えすれば良かった)

 

 

何年か前にアンブシュアを変えた。以前は凄い下向きだったが、ある時真っすぐにしたら良い音が出るようになった

音域は下がったが音色は昔より良くなった

楽器の角度について色々と言う指導者の方はいらっしゃいますが、真っすぐが良いという訳ではなく、こうすると音が良くなったとご自身で発見され実践されているのは凄く良いと思いました。

 

 

 

まずはローB♭とミドルFでドーソードーソーとリップスラーを吹いてもらいました。

 

ソに上がる時に、楽器を右下に傾けてもらって良いですか?

→1回目よりも音が響き太くなる

「若干楽な気がします。いつもより楽な感じはします」

「先生には『音が下がる時は楽器を離して、(上に行く時は)逆に近付ける』と言われていて、それを意識していたんですが、いつもより楽になりました。」

 

僕も低音に下がる時に少し弱める意識はあります。

低音と高音でシラブルが変わる、すると舌の動きに連動してアゴも上がったり下がったりします。

すると上下の歯の並びが変わるので、マウスピースとの接地面も変わるんです。

そのため、ある程度弱めた方が低音時の接地面に合わせやすい、移動し易いんだと思います。

 

恐らく先生も弱める事で低音に合った角度、接地面に合わせてるんじゃないかなと思います。その中で先生にとって一番顕著な自身へのフィードバックが「高音では楽器を近付ける、低音では離す」だったので、角度についての情報が抜け落ちてしまい、そのようにアドバイスされていたのかな?と思いました

 

「確かに先生とは骨格はかなり違います」

「実際に離す意識を持つ事で低音が鳴るようにはなったのですが、高音に上がるのは苦手で。今みたいに角度を意識するとより楽に上がれます。」

 

 

五線上のF、G(トランペットのソ、ラ)

今度はもう少し上の音を吹いてもらいました。

3回くらい吹いてもらいましたが、五線上のFで止まり、1回Gが出ましたがラァと失速し上手くいきませんでした。

 

「こんな風にFとGの間でひっかかる事が多いです。」

 楽器を降ろした状態で、息を軽く吸ってから構えてもらって良いですか?

普段の会話の様な呼吸で、構えながら吸うのではなく。

 

→さっきより響きが増えよりストレスのない音になりました。

 

今吹いた感じどうでしたか?

「途中まではスムーズに行くんですけど、チューニングB♭からちょっと苦しい感が出てきました」

(なるほど、音を聴く限りリラックスしたまま上のソまで綺麗に吹けていたのだけどな~)と思いつつ。

 

 

吹き始める時に、音が出始めたらろっ骨も肩も背骨も浮き続ける。そのまま自分がイスから立ち上がるんじゃないかってくらいで吹いてもらっていいですか?

重心が上がるのを気にしてるんですけど、逆に体が浮く感じですか?」

そうです。

→3回中1回、綺麗にGの音が出ました。

ご本人は出るかなどうかな?と音域に意識が向いていましたが、1,2回目も吹く度にキラキラした音になっていきました。

 

アレクサンダー・テクニーク的に重心は上がってて良いんです。あげた方が良いというか下げなくて良いんです。

見えたのは、重心を下げようとされてたのか凄く肩ごと体を押し下げながら吹いてるのが見えました。

いつもは自分上がってると思っていました。レッスン中も重心上がっているって言われる事が多くて。」

 

アレクサンダー氏の言葉で「感覚的評価は当てにならない」というのがあります。

自分が感じている事と実際にやっている事はかなり誤差があるのです。武井壮さんの目をつむって両腕を上げるとズレている、みたいなやつですね。

 

腕が浮くといったアドバイスについて。

広背筋という(腰から腕に繋がっている筋肉)腕ごとろっ骨を閉じて強制的に息を吐き出す筋肉があるんですが、それを真っ先に使われていたので息の出口が狭くなっていました。腹筋などもっと頑張れるのに息が出にくくなっていたように見えました。

それプラス、重心を下げる意識が背骨を下に押し下げる、頭が動けにくくなる状態を作っていたのかもしれません。

 

AT的には重心は下げなくても良いんですね。

AT的というか、体の構造上といいますか。

少なくとも高音を吹くなら重心は上げた方が良いと思っています。

 

 

立奏

今度は立って3回ミドルFから吹いてもらいましたが、3回とも五線上のFまででした。

 

息が首の前の方を通って入ってきて、胸辺りまで入ってきたら一気に背中の方まで、尾骨まで入ってくると思うとどうでしょう。

息がその道を通るイメージを持ってブレスをしてみるとどうでしょう?

 

→1回目はソラシドレミファソソーと、ラは出ないものの響きを持ったままのソでした。

僕「頭が動けて、息が前の方を通って後ろ~尾骨まで入ってくるー」

→2回目はするっとラも出てラドファミレドシラソーと降りてくる事が出来ました。

「うん、今上手くいきました。」

 

 

聞いていた皆さんどうでしたか?

最初の音が出た時点で、あ、上に行くなって音でした。」

 

Aさん「自分で吹いてても行くなって思いました(笑)

「最後だけ妙に感覚違いましたね、何だろう・・・」

 

見たところ、息を飲みこもうとされているように見えました。もしくは息の通り道が凄く後ろの方にあると思われていたか。

無理やり吸い過ぎって事ですかね?なるほど」

高音はたくさん息が必要と思ってしまったり、昔から吸え吸えと言われる事が多いので無意識に吸い込みにいってしまい、体が固まってしまうんですね。

 

背中を拡げて吸うようなクセはあるかもしれないですね。小中学校の時に言われて、それが残ってるのかもしれません。」

吸う時に背中を丸めるような動きもあるかもしれません。」

 

(あれ、それは良い考えだと思うんですが・・・)

もしかして背中を拡げようとか丸める動きに対して、それをやらないように意識してたりしますか?

「それは良くないんじゃないか?と言われた事はありますね。」

 

なるほど、では息を吸う時に背中が広がっても良いし、丸まっても良いと思って、さっきと同じで前を通って尾骨まで意識して吹いてみてください。

 →また2回目で、先ほどよりも綺麗にラの音が出ました

確率が上がっていっていますね。

「うーん、また上手く行きましたね。楽ですね。」

昔に何気なく言われた言葉が、無意識に影響してしまう事も多いですね。

 

 

意識するだけで体も自由になっていく

良いですね、ところで立ち方がどんどん変わっているのには気付かれましたか?

「自覚がないので、どういう事か教えてください(笑)」

 

先ほどお伝えした股関節が屈曲していた方がより安定する(詳しくは次回やるかもしれないWSで!)のがあったじゃないですか。それにどんどん近付いていっています。

「あ~、尾骨を意識する事でそうなっていってるって事ですね。」

そうです。人間は意識してないとその場所が固まるか昔の習慣に戻るかしてしまうんですね。

 

息が入るのは肺だ肺だ!って思い過ぎてると、他を忘れてしまい首や肩等が固まってしまうとか。

高音を出したいがために、口周りだけを意識してしまい身体が使えてないので、いわゆる口先で吹いてしまう状態になってしまう。

 

後ろ重心な人が多いので、足首やひざ、股関節が曲がっても良い、猫背でも良いんだなと思うと良いですね。思うだけで不思議と変わってしまいます。

 

今のアイディアは座奏でも使えますか?

使えますね、意識をそこに向けるって感じですね。

「そうすると、体も最適化されていくって感じですかね

そうです!

 

 

 最近の体験レッスン記録は先月行ったワークショップでの1コマです。

tokuya-tp.hatenablog.com

 

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