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サトウトクヤのアレクサンダー・テクニーク~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~

トランペット、アレクサンダー・テクニーク教師サトウトクヤのブログ。アレクサンダー・テクニークとトランペットについて。Facebookページやツイッターもやってます。

県立浦安高校のレッスンその2

金管グループに公開レッスン

昼食後に楽器別に分かれてレッスン。

 

バストロンボーン Fさん(3年生?)

「基礎合奏で音色をチューバに近付けて、かつテナーバストロンボーンにも合うようトロンボーンらしさも残して吹いてと言われています。どうすれば良いでしょうか?」※顧問の先生→Fさん→僕とまた聞きなので正確でないかもしれません。

む、難しい注文をされていますね・・・頭の中が真っ白になりかけましたが、僕が出来るのはアレクサンダー・テクニークのレッスンなので出来る事をやろうと思いました。

 

 

バ ストロンボーンはどう頑張ってもテューバにはならない(らしさは出せるだろうけど)しテナーバスにもなれない。「テナーバスとテューバをつなぐ楽器」とし ているのだから、その楽器本来の音を引き出せれば良いのでは?と思い、身体の事についてアドバイス。まずテューバらしい音を出す時の考えと、トロンボーン らしさを出す時の考えを聞いてみました。低音へのイメージは良いと思いましたが、やはりトロンボーンなので「鋭い音になる事」を恐れている様子でした。

 

「さっきFさんは低音はゆっくりな息と言ったけど、速い息をイメージをしてみようか?そしてそれを助けるのはお腹です。息の流れはお腹から真上に行くイメージで吹いてみましょう。」(恐る恐る吹いていたのもありますが、ある程度の低音からは速い息の方が安定するとトランペットでは常々思っていたので)

 

身体の事だけのシンプルなアドバイスでテューバかつトロンボーン」の迷いが消えたのか、芯のあるとても良い音(おまけに響きも増した音)がしました。ATはその人本来の能力を引き出す事が出来るので、これが彼女本来の音なのでしょうね。楽器の大きさが全然違うのでテューバの響きは難いかもしれませんが、身体の緊張が解ければ響きも増してテューバらしいサウンドが出そうです。(多分!)

 

実 はFさんのレッスンが僕にとって初めての公開レッスンだったのでとても緊張していました。ちょっとカタかったかな、もっと笑顔でいられれば良かったです。 一緒にいたATアシスタントさんからは「自分の面倒を見ながら冷静に対応されていたし、音も変わって素晴らしかった!」と誉めて頂けたので嬉しかったです が(笑)

アドバイスの内容について気になったのでバジルさんに確認したところ「それでOK」と言って貰えたのでホッとしました。改めてFさんにはバストロンボーンは2つの楽器のかけ橋としているから、その楽器本来の音・響きを出してあげると良いよ」と伝えれば良かったなぁと今になって思いました。

 

 

トランペット Aさん(2回目)

「息を吸う時上手く出来なくて困っています・・・」

いくつか質問すると「肩で呼吸していて浅いから、お腹で吸うように。と言われました。」「そのせいかアンブシュアも安定しません」呼吸とアンブシュアについて悩みがあるとの事で、先ずは呼吸の方から見て行きました。

 

試しにB-durを吹いてもらうと肩の動きがロックされていたので、肺の位置を伝え身体全部、肩も動いていいよとアドバイス。また、上手く吸えるか?という事に意識が集中していたので試しに吸わないで吹いてみようと提案、すると「そんなに難しく感じませんでした、楽でした」と。

 

さらに、吸わないで大きな音で吹いてみよう、息の流れは下から上に!吹き終わったら「息が入ってくる事を許して」すぐまた音階を吹いてみてと提案。「息が入ってくるって思ったら凄く楽に吸えました!」と良い結果に。息を吸わなくても吹ける事と、肺には既に空気があるので無理に詰め込むと緊張してしまう、たくさん吸うためには息を吐く必要があり、自然にたくさん吸える事を伝えました。

 

するとAさんのお姉さん(トロンボーン)から「でも息吸った方がいいですよね?今も吸った方が音も良くなるし安定するというか・・・ねえ?(隣の子に)」。

 

確かにAさんは呼吸について意識が集中していてお腹を使うことへの意識が弱かったので、音も呼吸が入って来たの後の方が良かったのです。更に、Aさんには息が無くなりかけて行くにつれて身体を下に押し下げてしまうクセがあったので最後のひと押しがどうしても弱くなっていました。お腹を使わないとなると、息を沢山吸っている時の方が音は安定しますからね。

 

こういう意見も大歓迎なのですが、思わぬ質問に少し焦ってどうアドバイスすれば良いか迷いました。どうしようか悩んでいたところにメシア、もといバジルさん登場。

 

バジルさん「本気で吐き切ってないでしょ?本当に吐き切るとはこうです!」と手のサポートを使いお腹の使い方を体験させました。すると息を吸わない一回目から良い音に!バジルさんの説明もありお姉さんも納得してくれたようです。こういうのは経験が大事ですね。

 

もちろん息を吸ってはいけない訳ではないですし、吸えないよりは吸った方が有利なのは間違いありません。ただブレスを沢山取らなきゃ!という暗示にかかっていると良い結果は出ないのですね。

自然に息を吸えれば演奏は楽になりますが、無理に吸って詰め込むとかえって良くないという事をお伝えしたかったのです。

 

そして、伝え忘れてしまったのがアンブシュアの事。

Aさんはレッスン終えた時点で改善していたと思います。というのも呼吸が変われば自然とアンブシュアは安定する物なんですよね。これについてはいずれ書きます、多分。