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サトウトクヤのアレクサンダー・テクニーク~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~

アレクサンダー・テクニークとトランペットについて書いてあるブログ。

マウスピースの細い穴(スロート)に息を入れるんだから細い息じゃないといけない?

トランペット吹いてるとたまに聞くこの言葉。

 

「マウスピースの穴(スロート、ボア)は細いんだから、細い息で吹く必要がある

スロートが細いと抵抗が強くなるから高音が出やすくていいけどすぐバテに繋がる、息も入り難い

 

逆に「スロートが太いと音量が出し易くなるが、息が取られるのでスタミナが必要になる」とも。

 

僕もスロート#19~30と太いものから細い物まで使った事ありますが、これらの考えに少し疑問を持つようになりました。

 

 

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スロート、ボアとは

金管のマウスピースにはスロート(正しくはボア?)と呼ばれる一番細いトンネル状の穴があります。※ボアは円柱状の直線の穴の事で、ボアに入る入口部分をスロートと言うそうな。

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 写真はフリューゲルでドリル#14くらい?

 

アメリカ規格のドリルの直径の大小によってサイズ分けされているので、ドリルサイズとも呼ばれます。一般的なドリルサイズは#27-約3.65mm、太いと#19-約4.21mm、細いと#30-約3.26mmとあります。

 

ベルヌーイの定理で説明できるそうですが、ただの直管に息を吹き込むよりも、途中が細くなっていた方が息のスピードが上がるあれだと思います。(ちゃんと理解してません)

 

カップ→スロート→バックボア→トランペット本体と息が流れるので、スロートが細い方が演奏が楽になるというもの。その代わり3~4mmの穴に息を通すのだから細い息を入れないといけないという考えがあります。

 

スロートサイズ(ドリルサイズ)が細いと楽だけど細い息を吹くスキルが必要。だから最初は太めので練習した方が良い。なんて考えもあります。

 

 

ホントにそうなの? 2つの実験

細い息を入れる必要があるという考え、本当かな?と思い2つの実験をしてみたいと思います。

 

1、マウスピースを咥えて思いっきり息を吹き込む

マウスピースを楽器に挿し込みます。マウスピースを咥えます。太い息を思いっきり吹き込みます

 

息入りますよね?

スロートサイズ(ドリルサイズ)の違うマウスピースで比べてみましょう。僅かな差はありますが、太い息でも思いっきり息通りますよね?

 

スロート拡張しなきゃ!って言ってる人にはこれで我に返ります。

 

いやいや!音出してないじゃん!!音出してる時は状況違うんだから、息流すだけならそりゃ息入るよ!

 

確かにそうですね。ですが、純粋な楽器の抵抗を感じ取る事が出来たと思います。

では2つ目の実験をしてみましょう。

 

 

2、楽な音をフォルテッシモで吹く

まずは楽に吹ける音を選んで吹きます。ローCでもミドルGでも、楽ならハイCでもいいと思います。

 

最初はメゾピアノくらいで、クレッシェンドをかけて徐々に大きく、最終的にフォルテッシモで吹きます。太い息で大音量で。

 

息入らなくなりましたか?

入りますよね?

 

スロートは細いんだから、細く息を入れる必要があるって本当なんでしょうかね?

そもそもカップの形状がスロートまで導く様な形になっていますし。カップ内で乱気流?渦が発生しているらしいですが、であれば細く真っすぐ息を入れるのはますます関係無さそうに思います。

 

いやいやいや!中低音なら息入るよ!高音で息入らなくなるんだよ!

 

なるほど、確かに高音で息が入らなくなって音がプスって止まる事ありますよね。

って事は少なくとも中低音は細い息入れる必要ない(かもしれない)って事でいいですかね?

 

もしかしたら違うかもしれませんが、少なくともスロートが細いからそれに合わせた息を入れる必要なないという事で一つ。

 

 

高音域で息が入らなくなる

高音で息が入らなくなる現象ですが、それは力み過ぎだと思います。

 

高音を出すのに必要な条件が整っていないんだと思います。無理やり高音を出そうとしてるので唇が固くなり振動しにくく息が通らない、ついには唇を閉じて物理的にブロックしているんです。

 

僕も昔は高音になると息が入らなくなるので、スロートを拡張改造しようと思ったりした事があります。一時的に息通りがスムーズになった事がありましたがあまり上手くいきませんでした。

 

詳しくはこちら 。

tokuya-tp.hatenablog.com

似たような記事として

tokuya-tp.hatenablog.com

 

と言う訳で高音で息が入らなくなるのは自身で唇を閉じているからだと僕は強く感じています。スロートサイズ(ドリルサイズ)が#30と細いものを吹く時は息を細くコンパクトに吹くというのは、唇で抵抗を作らず息でちゃんと吹きましょうって事だと思います。

 

太いスロートでスタミナが必要と感じるのも、細いスロートを吹くような唇の閉じ具合で吹いているから、いつもなら返ってくる抵抗の支えが無くなりすぐバテてしまうんだと思います。慣れればそんな事ないと思うのは僕だけでしょうか?

 

 

ではなぜ細い息で!と言うの?

多くはスロートが細いから言われているのだと思います。

 

他に思い付くのはイメージし易いからでしょうか?高音になると口の中がそれなりに狭くなるので、細い息でとイメージすると上手くいきやすいから、とか。

 

あと、本当に上手な方達は実際に細い息を入れているからかもしれません。これは次の記事に書こうと思っているのですが、上達すればするほど細い息でどの音域も吹くようになるのでは?と最近思いました、感じた訳ではなく想像ですが。

 

おそらくこの人達は細い穴だから細くしなさい、とは言わず別の理由で細く吹きなさいと言っているように思いました。

 

あとは、乱暴に息を入れている人には「息を細く」と普段と違う事を意識させる事で、気付かないうちに古い習慣に上書きさせているメリットがあると考えられます。アレクサンダー・テクニーク的には(僕的には?)一番納得できます。

 

今回この記事を書いたのは「楽器に息が入らない、道具が合わない」と思う前に自分が何をしているのか気付くきっかけになれば良いなと思い書きました。また、「息を細く!」というアドバイスから口先だけで吹いてしまう方にも役立つかもしれません。参考になれば幸いです。

 

「細い息じゃないといけない」より「細い息だと楽だよ」ぐらいがいいかもしれませんね。なにはともあれ、めでたし、めでたし。

 

 

 

それでもスロート拡張したい!

分かります・・・練習で上達するのが大事ですが、道具を変えて楽に演奏できたら最高ですよね。上達するまでは道具で解決するのもありだと思います、それに頼りっぱなしもおススメしませんが。

 

個人的に感じた事ですが、スロートを太くするより逆に細くすると解決する事があります。同じモデルでスロートだけ細くするのは難しいので、例えばバックボアが細いものを使うとか。

 

息が入らないのは、息の仕事が足りないので唇を閉じて抵抗を作り自滅しているから。であれば逆に細くして抵抗を付けてれば唇を閉じなくてすむじゃないか?という考えです。実際に楽になった事あります。

 

バックボアだけ変えるならワーバートンのマウスピースが有名ですね。

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ネジ切りになっている2ピースで好みのマウスピースが見つかります。沼にもハマりやすいです。おススメは吹き易いリムサイズと、演奏ジャンルに合ったカップ(迷ったらMカップ)を決めたら、何種類かバックボアを買って試す事です。

 

一般的に浅いカップには細いバックボア、深いカップには太いバックボアがバランス取れると言われています。クラシック奏者で深いカップなのに高音を出したいから1~3の細すぎるバックボアを使うと良い結果は出なさそうです。ジャズ・ポップスなら1~6を、クラシックなら7~12から選ぶといいのではないでしょうか。

 

あとはボブリーブスですね。通常は2バックボア(バック10番相当)ですが、692s、692sLという細いバックボアもあります。NYクラシックも特注で1番、2番バックボアにするのも可能だそうです。

 

高い音を吹きたいからリム内径を小さくする、カップを浅くするのは個人的におススメしません。

 

 ・・・マウスピース変更は自己責任で!

 

 

 

tokuya-tp.hatenablog.com

www.reservestock.j最近メルマガ配信してませんが、ごくごくごくごくたまにお得情報が行きます。