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サトウトクヤのアレクサンダー・テクニーク~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~

アレクサンダー・テクニークとトランペットについて書いてあるブログ。

アンブシュアに必要なモノ

現時点で私が金管アンブシュアに必要だと思っている要素を挙げていきます。

 

最近アンブシュアは形ではない」と色々言われるようになってきていますね。

アンブシュアは形ではなく「音を出している唇周辺の状態」だと思っています。

 

  1. 何もしない唇
  2. リムと唇と歯(歯ぐき)
  3. 密着度(プレス)
  4. 息の流れ

 

 

1、何もしない唇

これは、文字通り何もしない、自然体な唇の事をいいます。

 

ボストンのアレクサンダー・テクニーク教師であるトミー先生の「Empty hand(空っぽの手)」のネーミングをもじって名付けました。

人は何か物を掴もうとする時、大なり小なりその物に手を触れる前から手に力を入れ準備してしまう習慣を持っています

 

金管奏者もマウスピースを唇に当てる前に、無意識に様々な習慣をしている事が多いと思います。

・唇やマウスピースを舐める

・唇を横に引く、前に突き出す

・半開きにする

・マウスピースの形に口を合わせにいく

などなど・・・

 

これらの習慣が悪い訳ではなく、その動きは必要なのか?という点を再考して頂ければと思っています。(例の中には私がしている習慣もあります)

 

物に手が触れてから行えば良いのではないか?

力を入れるのはマウスピースに唇が当たってからでも良いのではないか?

触れる前から準備した方が良いのではないか?

答えは1つでは無いと思います。

 

 

2、リムと唇と歯(歯ぐき)

アンブシュアというと唇の形、見た目に意識が向いてしまいがちですが、私達は楽器で演奏します、マウスピースが唇についている状態で音を出す訳です。

なので、マウスピースのリムが唇に触れて無ければそれはアンブシュアではなくただの唇ではないかと。(綺麗な唇を見たければ石原さとみで検索すると良いかなと!)

 

もちろんアンブシュアを気にされる方は「マウスピースの当てた状態」も気にされていると思います。金管アンブシュアを直す=マウスピースの当て方を変える」とも認識されていますね。

よく唇に対してマウスピースを真ん中にとか、上下の割合が1:2とか2:1とか・・・・マウスピースを唇に固定するとも。

 

ですが、マウスピースを支えるのは唇だけでなく後ろの歯(歯ぐき)もあります

唇は柔らかいので唇メインで支えるにはどんどん硬くする必要が出てきますよね?でもそこで歯でも支えているとイメージすれば、リムと歯に挟まれているだけなので唇は柔らかいままでいられるのです。

立つ事と同じで、人は筋肉ではなく骨に立っています。なので筋肉は柔軟でいられて必要な時に働く事が出来るのです。出したい音に対して必要なだけ働く事が出来ます。

 

そして歯の大きさや歯並びは人によって違います、マウスピースがあなたの歯並びに上手く収まる場所は、かならずしも唇に対して真ん中だったり1:2に2:1になるとは限りません

音域によっては口輪筋が働き、別の場所に動く事もあります。

 

慣れないうちはどこが収まりの良い場所かは分からないかもしれませんが、そんな時は良い音が出たところが、ストレスなく吹ける場所である可能性が高いですね。

 

 

3、密着度(プレス)

さきほどの歯の説明でも書きましたが、マウスピースは歯でも支えます。

そして唇は両端のリムに当たる場所が支点になり、その内側が振動します。

 

私がおススメしているのは密着度を高めリムと歯で唇を挟み支点を作る方法です。リム内側の唇は挟まれているだけなので柔らかいまま振動する事が可能です。

 

プレスは良くないと思われるかもしれませんが、プレスよりも当てっぱなしの方が問題だと考えます。

当てっぱなしはプレスの強弱に限らず好ましくないので、多くの方がリセット(マウスピースの当て直し)が大事だと話しています。

 

むしろバテを恐れて弱いプレスで吹き続ける方がバテるのが早いと思います。

プレスを恐れ、唇で固定したり支えようとすると唇は硬くなります。

なぜ硬くなるのか?それは密着度が足りずリムと歯で支点を作れないから、両端の唇を硬くして支点を作っているからだと考えます。

 

「リムが唇を通して歯に密着してる」と思いながら吹くのと、唇までと思って吹くのとでは、唇の力の入れ方や出てくる音が違うと思います。

昔からの「唇の両端を固定しろ、唇を横に引け、プレスはするな」なんて言われますが、リムから内側の唇が力まず硬くならないまま吹くのは難しそうな気がしませんか?

 

もちろん音域によっては変わってくると感じていますし、全く口周りの筋肉の支えが要らないという訳ではないと思います。その労力を唇に任せ過ぎないでプレスで補っても良いのではないかと考えています

 

唇の仕事はなるべく良質な振動をするだけにしたいです。

バテてダルンダルな唇は余計な仕事をさせ過ぎた結果で、音は出たかもしれませんが唇には良い事ありません。サービス残業状態、ブラックですね。

 

 

4、息の流れ

最初に「アンブシュアは音を出している唇周辺の状態」と書きました。

なので息を流して初めてアンブシュアになるという認識で、今まではその下準備でした。

(今書いてて思ったのですが、音が出ている状態ではなく「息を流せばアンブシュア」という認識で良いかなと思いました。)

 

いわゆる良いアンブシュアって何でしょう?

見た目がキレイとかではなく、良い音が出ている時のアンブシュアです。

良い音を出すには色々言われていますが、その1つは質の高い振動をする事だと思います。

 

質の高い振動は、唇が力んだり突っ張っているといった「振動を作っている唇」ではなく「振動させられている唇」の時に得られると考えています。

何に振動させられているかというと息ですよね。

良いアンブシュアには質の高い振動が、質の高い振動には質の高い息が必要です。

 

中低音は吹けるけども、高音になってくると音が細く響かなくなる。

これはその音に必要な息の質(圧力やスピード)を満たしていないので、唇を硬くして抵抗を作り音を出してしまっているからです。

 

良質な息をたくさん流してあげれば唇は勝手に振動してくれて、良い振動、音に繋がると考えています。

 

なので唇を鍛えるよりも息を流す事を考えた方が良いと思います。

ハイノートになるほど(恐らくペダルトーンでも)質の高い息が必要になってきますが、それに伴い唇の働きも少し変わってくると思います。これはまた後日記事にしたいと思います。

 

 

以上、現時点で私が考える(思いつく)アンブシュアの必要な要素です。

他にもあるかもしれませんし、誤解している部分もあると思います。

ご意見・ご感想お待ちしております。

 

 

 

 

 

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