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サトウトクヤのブログ~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~

アレクサンダー・テクニークとトランペットについて書いてあるブログ。

息がつまるからスロート拡張をする?

マウスピースのスロート拡張について書いてみます。

 
色々な目的でされる方が多いですが、今回取り上げるのは高音域で息がつまるので息抜けを良くする目的でする場合です。
 
 

 

高音で息が入らないから太くする?

実音でハイDやハイFを吹こうとすると息が入らず突っ張った音になる、振動しない、息が返ってきて苦しい、といった事があると思います。
 
これを体験すると「高音域になると息が入らないから、スロート拡張して息が入るようにしよう」という考えが遅かれ早かれ出てくると思います。
 
僕も学生の頃ハイFがキツくて拡張をお願いしようとしましたが、約束していた店員さんが#26のドリルを持っておらず流れた事がありました。その後は同じ道具で出せるようになりましたが。
 
当時は楽器を始めて2年半くらいでしたので漠然と息が入らないなら太くすれば良いと思っていました。
ですが「息が入らないから拡張して入るようにしよう」という思考はアレクサンダー・テクニークで言うエンドゲイニング(結果を取りに行く)に当たります。
 
つまり、自分が何をしているか知ろうとせず、息の入れ方を変える事はせず、なぜ息がつまるのかを考えずに息がつまるという結果に対して直接的にアプローチしてしまっているだけなのです。
 
もちろん今まで積み重ねてきた奏法がありますから、それをそのまま発揮するならその方向性でもアリだと思いますが、すぐまた別の壁にぶつかるのでは無いでしょうか。
 
 

スロート拡張してぶつかる別の壁

スロート拡張した事はありませんが、アトリエでスロート拡張、バックボア調整されたマウスピースを購入し使用していた時期がありました。
 
ワーバートンというカップとバックボアで分かれる2ピースのマウスピースがあります。ちょうどマウスピースが細くなったところからネジ切りになっていて、様々な吹奏感を試せるマウスピースです。
 
トップは自分の7M(バックの10-1/2Dくらい?)#27を、バックボアは4バックボアに#20までスロート拡張されたものを組み合わせてました。普段は拡張されてない4バックボア#27だったので抵抗から音量、鳴りなどの変化が分かりやすかったです。
 
 
変えた直後は息抜けが良く曲で使えるのが実音ハイFまでだったのに、実音ダブルハイBbがストレス無く出せたので驚きました。
ところが1時間もすると急にハリが無くなり、mfぐらいの音量しか出せなくなりました。(余談ですがラスキー40Sでも同じ体験をしました)
 
今までは#27スロートの許容量ギリギリの抵抗(息や唇の力み)で吹き込んでいたのでなんとか鳴っていたが、ハイF以上になるとその許容量を超えてしまい鳴らなかった。
 
スロートを太くすると許容量の上限は上がりさらに高音まで鳴るようになりますが、マウスピースから返ってくる抵抗が減るので、いつもの吹き方(唇の張り)で吹くと息だけ持って行かれてすぐ唇がバテてしまったのではないか思います。
 
 
無理して吹くと息がつまる、スロートを拡張しても今度は息を取られる。
唇の抵抗に頼るのではなく、楽器の抵抗に寄り添うように吹くと良いのではないでしょうか。
 
かといって息を弱くしても高音は出ません、息は強く吹き込みますが今までみたいに唇を含めた身体全部をガチガチにして吹かなくても良いんですね。
 
 

自然な奏法の判断基準の1つ

個人的な考えですが、一般的な楽器はどの音域も鳴るように設計されているモノだと思っています。なので、通常の楽器の設計で音が出ない苦しい吹き方は自然な吹き方から外れた奏法と言えるのではないでしょうか。
 
鳴らない楽器にも元からだったり、吹きグセのついた中古楽器もあると思いますが。
 
 
もちろん楽器の相性もあると思います。
音は出るけど音量が欲しい、音程が不安定、ツボにハマる感じがしないなど?であればスロートを拡張したり、バックボアやギャップを調整したりして改善される事もあると思います。
 
ですが、音が出ないほど息がつまるから、高音が出ないから、バテるからと言った理由で行う場合、まずは自身の奏法を見直してみても良いのではないでしょうか。
 
 
ハイFまでは大音量で鳴るけどそこから上が細くなる、キツくなる人はハイB♭かその下のFの吹き方を見直されると良いかもしれません。
 
僕は1ヶ月前、つい最近になってローB♭とミドルFのリップスラーの時点で唇に負荷をかけていたことに気付きました。僅かな違いですがこれに気付きやめるだけで(他にも要因はあると思いますが)オクターブ近く音域が変わる事に気付きました。
 
 

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