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サトウトクヤのアレクサンダー・テクニーク~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~

アレクサンダー・テクニークとトランペットについて書いてあるブログ。

たくさん息を吸おうとする事で逆に起きてしまう弊害

たくさん息を吸う事を推奨され、フルブレス、ビッグブレスと言った言葉を聞いた事がある方も多いと思います。

 
息をたくさん吸えるに越した事はないのですが、そこに無理が生じると逆に好ましくない事が起きてしまう時もあります。
 
最近調子が悪いのは息を吸えていないからだ、緊張して呼吸が浅くなっているからもっと吸わないと・・・なんて時にこの事を知っておくとかなり楽になります。
 
今回は無理に吸おうとして起きやすい問題を4つ書いてみます。
 

 

胸を持ち上げすぎて逆に吸えなくなる

空気は肺に入ると言う考えが広まりつつあるのは良い事ですが、肺の位置を知らないがために起きている現象です。
 
お腹で無く肺は胸にある、と胸に手を当て肺を意識するのは大抵前側だけで、背中の方にある肺までは意識されません
 
そのため、前側の肋骨だけを拡げようと胸を広げ持ち上げ、逆に背骨を縮めて背中側の肺が膨らむスペースを小さくしてしまっているのです。
ハイチェスト、チェストアップという言葉も前ばかり気にしてしまうので力みを生んでしまっているように見えます。
 
前も背中も自然に広くなった状態でたくさん吸えるんですね。
 
 

後ろに仰け反る

たくさん息を「吸い込もうとしすぎて」後ろに仰け反ってしまう人がいます。
もしくは先に書いたの胸を拡げようとしすぎて仰け反っているのかもしれません。
 
人の背骨は前側に向かって大きなカーブを持っているため一見猫背のように見えます。
その理由の一つに頭の重さを分散させる必要があるからですが、無意識に仰け反る事によりバランスが崩れ筋肉で支えて状態を保とうとします。
 
ですが、この時支える筋肉には呼吸に必要な筋肉もあるので、呼吸筋は姿勢を保つ事に使われてしまい呼吸運動に参加でき無くなってしまうのです。
参加出来なくなるどころか緊張し、空気が入ってくるのをジャマさえしてしまいます。
 
 

すでに空気があるのに無理に吸おうとして緊張する

もし楽器を吹く時いつも空っぽの肺に息を入れるようなイメージでブレスを取っているとしたら、全然吸えていないかもしれません。
 
よく指揮者の指揮に合わせて「ヒュッ!」とブレスを取ってから吹き始める方がいますが、楽器を構える時に無意識に息を吸っていたとしたらどうでしょう?
それ以上吸う必要もないのに指揮に合わせて無理に吸う事で、すでに肺にある空気とジャマをし合って体は緊張を生んでしまうのです。
 
人は生きるために酸素を取り込み、二酸化炭素が多くなった息を吐き出します。個人差はありますが吸ったら吐く、吐いたら吸うというサイクルが自然です。
 
ブレスを取る時は直前に自分が息を吸っていたのか吐いていたのかを知る必要があります。
 
 

アンブシュアが崩れる

マウスピースの小さなトランペット、ホルンはもちろんトロンボーン等の大きなマウスピースの楽器でも起きてしまいがちです。
 
たくさん息を吸おうとして口を大きく開けすぎたために、再度マウスピースに当てる時に口がいつもより開いたまま当ててしまい、不完全なアンブシュアのまま吹いてしまう人をよく見ます。
 
最初は自然に閉じた唇のまま当てられているのに、ブレスを取って当て直す時に唇が半開きのまま当ててしまうと、リムにはすでに当たっているので密着しており、そこからさらに閉じる動きを加え無くてはいけません。
 
トランペット吹きにはあまり見ませんが、最初から半開きの唇で当ててる人は唇の閉じ加減をスキルとして身につけているので大丈夫なように感じます。
 
自然に閉じた唇に当てて吹いてる人にとってはいつもと違うアンブシュアで吹いてしまう事になるので、閉じ加減も分からず力んで吹いてしまうのではと考えています。
 
対策としてはマウスピースを当てたまま唇の横からブレスを取る、もしくはマウスピースを当て直すスキルを身につける事が必要になってくると思います。
 
 
 
たくさん息を吸えと言われますが、こういった点に気を付けてみるとより演奏が楽になると思います。