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サトウトクヤのブログ~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~

アレクサンダー・テクニークとトランペットについて書いてあるブログ。

☆長いフレーズで息がもたない・息が吸えない人がやっている7つのこと

長いフレーズを吹き切るためにブレスについて書きます。

 

レッスンでは長いフレーズが吹けない、フルブレスや瞬間ブレスが出来ないという生徒さん多いのですが、幾つか共通してやっている事があるのでそれを書いてみます。

 

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1、最初からたくさん吸おうとしすぎ

たくさん吸う事は演奏にとても役立ちますし大事ですが、普段呼吸の浅い人は胸郭が緊張しすぎているのですぐには働いてくれませんし、無理に吸うと力みに繋がります。現時点での胸郭の動きのキャパを超えてしまってるんです。

 

赤ちゃんはのびのびと呼吸をしていますが、現代の窮屈な社会のせいなのか、根性論指導の産物なのか身体が自由さを失い、呼吸が浅くなってしまっているように感じます。吹奏楽部指導でも中学2.3年生辺りから固くなってる子が多いように感じます。

 

新品の風船は固くて膨らませにくいですが、何回か空気を出し入れしてあげると柔らかくなりスムーズに膨らませられるようになります。これは個人的な考えですが、呼吸も同じなのではと思ってます。と言っても人の場合最初は自由に膨らんでいたのに固くなってしまっただけなんですけどね。

 

呼吸により胸郭が動くと思っていれば歳を取っても長く演奏をる続けられるのではないでしょうか。

 

 

2、すでに肺にある空気無視しすぎ

フルブレスと聞くと肺を満タンにしようと思ってたくさん吸おうとしますが、肺には常に空気が入っています。

 

肺の容量を100とすると、いきなり100吸おうとしても既に40〜60くらいの空気が入っているので入りきりません。空気があふれるのを無理に吸うのも力みに繋がります。

 

既にある空気を意識してどれだけ吸いたいのか?今は吸わなくてもいいのか、二酸化炭素を吐き出してから吸いたいのか等、自分の呼吸を観察してみると良いと思います。アレクサンダー・テクニークでは力みが起きにくいので先に吐く事からを勧めています

 

ただ先にも書いたように最初から100まで吸える人は稀なので、少しずつ吸えるようにする練習が必要です。

 

 

3、ブレスのスピード速すぎ

これは瞬間ブレスの話でなく、通常時のブレスについてです。

曲の最初やフレーズの頭で速くたくさん吸おうとしてる人いますが訓練した人ならいざ知らず、力みを伴ったブレストレーニングしかしてない人が一瞬で大量に吸うのは難しすぎると思います。

 

1、2とも繋がりますが体が硬いと素早く吸うのは難しいです。初期のブレストレーニングはゆっくり行うのをオススメします。ゆっくり関節や筋肉が肺の膨らみにより動かされるようになり、少しずつ肺の空気量が満たされるようになります。

身体に動きが戻れば早く吸えるようになります。

 

 

4、息を節約しすぎ

このフレーズ吹ききれませんという生徒さんの悩みが多いのですが、息がもたないものだから少ない息で吹こうとしちゃってるんです。するとたくさん息を吸ったのに肺から出て行かないので、息はまだ肺の中に入っています。

 

「息を使い過ぎてはいけない!」息を節約しすぎて息が余る

「もっと吸わなくてはいけない!」余計に吸ってしまい力む。

 

息を使わないので音に勢いがなく、余ってる息は使わせてもらえないので呼吸のサイクルが上手く回らなくなってしまうんです。

たくさん吸ったので二酸化炭素もたくさん出したい!でも出せない、酸素を取り入れようとも二酸化炭素が肺から出て行かないので・・・酸欠になってしまうかも?

 

 

5、こまめにブレス取りすぎ

これも長いフレーズが吹けないという生徒さんに良くあります。 「長いフレーズが吹けないからブレスをたくさん取る必要がある」と思うあまり、ブレスマークをたくさん書いてしまう。

 

こまめにブレスを取るのが悪い訳ではないのですが「息がもたないから」思考でブレスすると上手くいかない事が多いです。そしてこれも肺に息が余るので、次のブレスで息が入ってこないのです。せっかくブレスマークをたくさん書いても吸えないんです。

 

 

6、演奏やブレス時に腹筋固めすぎ

これは吸う時に息が入ってくるのを邪魔してしまう動きです。

腹筋は息を吐く時に働く筋肉なので、息を吸う時に働いていたら吸ったその場から吐いてしまいます。腹筋は息を吸う時お休みしてて欲しいんです。

 

また、演奏中に腹筋を無理に使い過ぎると収縮したまま戻りにくくなります。固めすぎた筋肉の収縮・緊張が戻るのには時間がかかるので息が肺に入り難いんです。

 

理想は息を絞り出して吐くのではなく、肺や胸郭の弾性収縮を利用して演奏する事です。

 

 

7、演奏中やブレス中に脱力しすぎ

ブレス中に脱力して腹筋も使うのをやめてるのに息が吸えないって人いるかもしれません。その場合、必要なところまで脱力させてしまっている可能性があります。その必要なところとはろっ骨と軸、つまり脊椎です。

 

普通の深呼吸では息を吸うとろっ骨などが膨らみ、息を吐くとろっ骨が閉じます。

ただし、演奏時にろっ骨を閉じてしまうと一度に吐き出してしまうので長いフレーズが吹き難くなります。(楽器には抵抗があるのでそう簡単には一度に吐き出せませんが)

さらにこの方式で息を吐くと腹筋を使わずともある程度息が流れてしまうのでお腹を使わないで吹くクセがつくのでは?と思っています。

 

なので、演奏中は呼吸によって膨らんだろっ骨をそのままにし息を吐き続ける事をおすすめします。また、深呼吸方式では息を吐く時に胸を下げてしまう=軸を縮めてしまう=のでこれも息が一度に流れ出てしまうので、軸・脊椎を長く保ったまま演奏するのをおススメします。

 

チェストアップ、ハイチェストとも言われていますね。無理にやると力むのですが、アレクサンダー・テクニークを用いると良いかなと思います。

 

瞬間ブレスに

また、軸、ろっ骨を保つ事は瞬間ブレスにも役立ちます。

息を吐いているのに胸郭が凹まない、つまり体積が減らないので胸腔内の圧が真空状態に近付きます。すると息を吐くのをやめるだけで勝手に息が入ってくるのです。

普通に息を吐けば吐くほど息は自然に入ってきますが、ブレスを取って拡がった胸郭を維持したまま演奏した方がより効果があります。