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サトウトクヤのアレクサンダー・テクニーク~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~

アレクサンダー・テクニークとトランペットについて書いてあるブログ。

ノンプレス奏法について。身に付けるのは必要最低限なプレスだけじゃない

とあるフェイスブックページでノンプレス奏法についてと、僕が書いたブログ記事が話題になっていたので、新たに自分の考えを書いてみる事にしました。

 

※この記事はノンプレス奏法を推奨する訳でも、否定する訳でもありません。

 

昔書いた記事。

プレスは歯で受けるとありますが、唇メインで支えているプレイヤーもいますね。

tokuya-tp.hatenablog.com

 

 

ノンプレス奏法は僕にとっても最近の興味関心ごとです。

 

プレスを極力避ける方や、ノンプレス奏法をするには、質の高いエアーコントロールとアパチュアを小さめにした最適な唇のハリ(いわゆるパッカーアンブシュア)が必要なのかなと思っています。

 

※便宜上、ノンプレス奏法と記述します。

以下、プレスを極端に避ける練習法も含めてノンプレス奏法と書きます。実際にはゼロではなくわずかにプレスもしてると思いますが。

 

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ノンプレス奏法とは

ノンプレス奏法は名前の通り(極力)プレスをしない奏法、または練習方法です。

ヒモでぶら下げただけの楽器に、もしくは机に楽器を置いた状態でマウスピースに口をあて吹く練習。楽器を手の平に置くだけ、軽くつまむだけで吹く方もいます。ほとんどの方は手の平を傾けて楽器の重さ分のプレスをしているように見えます。

この方のもう1つの動画「 Trumpet High Notes Daily Practice」 https://youtu.be/Ao4LGtCZq14もきてますね。ただダブルハイ~ペダルトーンを繋げる奏法は高音が細くも感じます。ボビー・シューや日本のジャズ・スタジオ奏者の方がペダルトーンをすすめないのはこれが理由?

 

 

手による過剰なプレスが出来ないので、本当に必要最低限のプレスがどれくらいか?を知るのに良いのかもしれません。個人的には、必要最低限の唇のハリつまりパッカーアンブシュアにするための力加減もこれで見に付くのでは?と思いました。

 

 

ノンプレス奏法の真の目的?

真の目的なんて書いてますが、仮説です。

必要最低限のプレスだけでなく必要最低限の唇の張り具合・パッカーアンブシュアを身に付けるだめだと思います。多分これ開放でペダルCを吹くのと近い効果・目的があるのでは?と思います。

 

何もしてない唇にマウスピースを少し密着させただけの状態で息を吹いてみてください。多分音出ません。もし「ブッ」って音でたらこの記事読んでみてください。

tokuya-tp.hatenablog.com

密着させたまま唇が少し閉じる動き、すぼめる動きをすると音が出たのではないでしょうか。この事から密着と唇がすぼまる動きが合わさって初めて良い音が出るのではないかと考えます。ノンプレス奏法は「人には絶対コントロールできない絶妙な唇の閉じられ具合、すぼめられ具合」を身に付けるのも目的なのではないかと思います。

 

マウスピースプレスは必要ですが「どれくらい必要か」の答えを見つけるのはなかなか困難で、余分にプレスして徐々に弱めていくか、ノンプレス奏法で本当に少しずつ増やしていくか、の2通りなのかなと思います。

 

パッカーも同じで「どれくらいすぼめるのか?」なんて誰にも分かりません。少しでも力を入れすぎたら高音で振動は止まりますし、適切な力の入れ具合でないとバテの原因にも繋がります。適切でない力の入れ具合=振動に必要な範囲まで固くしてしまう事だと思ってください。

 

なので、浅いマウスピースが吹けないえぐりが無いと吹けないという人は、エアーが滞っておりパッカーアンブシュアが上手く出来ていない事になるのでは?と考えています。もちろんそれが出来た上で、歯並びにより合う合わないもあると思いますが。

 

僕も調子良かった頃はファーガソンのマウスピースでハイノート吹けてましたが、今はエアーが滞ってるのでハイC、D、良くてハイEです・・・しかもすぐバテてますし音量も出ません。

ワーバートンからこんなの出ていますね、プレスし過ぎると中のバネが押されて隙間が出来、息が漏れ音が出なくなります。

これとは別にトップパーツが必要なのでワーバートン使いには良いかもしれません。これも今はハイC、Dくらいで息が漏れてしまいます。MFマッピでの練習と目的は似てる気もします。

 

 

意図的に唇をすぼめて徐々に良いパッカーにしていくのか、ノンプレス奏法のように少しずつ自然に身につけて行くかしかないのだと思います。今更ですがプレスもパッカーも良質なエアーが流れている前提です。ノンプレス奏法ではこれも身に付けて行く事になるのかもしれません。

 

個人的にプレスは徐々に弱める方式、パッカーは自分でやらないで気付いてたら出来ていた、くらいが良いと思います。ノンプレス奏法で演奏するのは慣れないと難しいですし、パッカーにしようと唇をいじくって振動範囲までつぶしてしまったら元も子もないので。最初はプレス多め、パッカーは息任せにした方が演奏を楽しみつつ上達できるのでは?と思います。

 

 

クラークとノンプレス奏法

ハーバート・クラークは昔「上達すればこんな事もできる」とヒモで吊り下げた楽器で高音を吹くデモンストレーションをしたそうです。手を使わないのでプレスも出来ません。

 

すると、そういう練習法があると多くの人に誤解されてしまったようで晩年後悔していたそうです。なので弟子のクラウド・ゴードンはノンプレス奏法を否定してます。ですが、クラークは結果的に「上達すればノンプレス奏法の人達と同じ事が出来るようになる」事を証明した事になります。

 

恐らくゴードンは「ノンプレスで上達する事」を否定したのだと思いますし、誤解した人達が実践したノンプレス奏法で上達するとは思えません。でも現在は正しい?ノンプレス奏法で上達している人達がいるので、どちらも否定出来ませんよね。

 

共通点はノンプレス奏法でも吹けるようになる、パッカーアンブシュア、ペダルCを開放で吹くペダルトーン。高音が少し細い。

 

 

安全な練習は時間がかかり過ぎる?

ノンプレス奏法は必要以上の動きをさせない安全な練習法だと個人的に解釈しているのですが、気が遠くなるくらいの時間が必要なのでは?とも感じています。
正しく行えばCG奏法以上に安全ですが、それ以上に時間がかかる気がしますし、焦ると一瞬で毒にもなります。

 

どの練習も上達に時間はかかりますが、週末プレイヤーがこういった奏法で上達するのを試みるのは、茨の道のようにも感じます。CGの楽器は毎日吹いても使いこなすまで3年はかかると言われていますし、変化を待つノンプレス奏法はもっとかかるのでは?と思います。

 

週末しか吹けないサラリーマンが3年分練習するには・・・

土日2日、1年は52週なので、1年間で104日練習できる。

3年は1095日、なので上達まで最低でも10.5年かかります。

(毎日ブレストレーニングしていればもっと早いと思います!)

 

これは単純計算に過ぎませんが、ずっと基礎練でトランペット人生を終えてしまう人が出てきたとしたらあまりにも悲しいです。特にノンプレス奏法は自分で変化を起こさないのでもっと年月がかかりそうですし、わずかに起きた変化に気付けないとかなり大変そうです。良い師に巡り会えれば大丈夫だとは思います。

 

中川先生の「週末プレイヤーは浅くてスロートの細いマウスピースで楽に結果を出す」という考えも無くはないですし、それで楽しく演奏できるのならそっちが良いという価値観の人もいると思います。僕の行きつけの楽器屋さんが良く言う「私達には時間がない」という台詞。焦ってしまうようで少し苦手な台詞なのですが、こう考えると確かにそうかもしれません。

 

かといってCG楽器がダメとかNモデルが良いって訳ではないです。Nモデル合わない人もいますし僕CG楽器好きですし。僕は学生時代の練習の貯金もあり、ハイGまでだった実用音域がCG奏法にして1年でダブルハイCまで広がりました。その後崩れましたが・・・今は音域は戻りましたが色々と苦労してます。ウインドパワー不足なのは明白ですorz

 

もちろん、プロで長く食べて行こうと決めている学生さんならアリだとは思います。ノンプレス奏法は分かりませんがCG奏法が身に付いたらまずバテないですし。ただ、既に現役で仕事バリバリされてるプロの方はリスキーかも分かりません。トロンボーン、チューバ奏者はウインドパワーが備わってる方多いので別。

 

 

マウスピースプレスを歯で受ける人、唇で受ける人

ノンプレス奏法や免許皆伝レベルのCG奏法ではパッカーアンブシュアがクッションになるので、確かに歯では支えてないかもしれませんね。ペダルトーンなんかは特にそうです。こういう吹き方が出来れば、歯並びや唇の厚さに関係なく演奏出来るようになると思います。

 

ただ、「ハイノート吹くならもっとプレスした方がいいよ」とアドバイスされるスタジオミュージシャンの方もいます。その方の演奏をテレビで見ても確かにハードプレスなので、歯で受けてる可能性は高いです。こういう方はペダルトーンをあまり薦めませんよね。

 

現時点ではプレスを支えるのに歯は100%関係ないとは言い切れませんが、この辺りの記述は最初に紹介したブログ記事を修正する必要がありそうです。

 

ハードプレス・ノンプレス奏法、ドライ・ウェットアンブシュア、ペダルトーンだとスタンプ、マジオ、CG奏法etc...とありますが、共通して大事なのは息の扱い方だと思います。

 

 

ながながとお付き合い頂きありがとうございました。

ご意見、ご感想などありましたらコメント頂けると嬉しいです!

 

 

 

 

tokuya-tp.hatenablog.com

www.reservestock.j最近メルマガ配信してませんが、ごくごくごくごくたまにお得情報が行きます。